「なんで電柱に電柱がもたれかかっているんだろう?」
道路を歩いている時に疑問に思ったことはないでしょうか。
私が子供の頃はこれを見て「電柱が落ちてくる!」と凄く避けて歩いていた記憶があります。
地震によって傾いてしまった?地盤が柔らくて自然とそうなってしまった?
実はどれも不正解です。
ではなぜ傾いている電柱があるのでしょうか?
もたれかかっている電柱は何?
もたれかかっている電柱は『支柱』と呼ばれるもの
実はこの電柱にもたれかかっている電柱は『支柱』と呼ばれ、重要な役割を担っています。
どのような役割があるのか説明します。
まず、電柱というのは電線が一緒に付いてくると思います。
そして電柱のバランスは両側から電線によって引っ張られることによってバランスを保って自立しています。
しかし一番端部の電柱はそうはいきません。一番端部ということは片側からしか電線は引っ張ってくれないのでバランスが取れなくなります。
そこで活躍するのが今回の主役の『支柱』です。
支柱を傾けて設置することで曲がりそうな方向に反発する力を加えることが出来、バランスを保てるようになります。
このように支柱はとても重要な役割を担ってくれており、安全のために必要なものなんです。
『支線』というものもある
支線
実は支柱と似た役割をする『支線』というものも存在しています。
支線とは、支柱と同じようにたくさんの電柱と電柱を電線が繋いでいるスパンの一番端部に設置されるもので役割は支柱と同じです。
一番端部の電柱に支線を取り付け、逆側から引っ張るような形で電柱を支えるものです。
見た目は黄色のプラスチックパイプのようなものが目印で、地上から斜めに電柱の上側まで伸びて設置されています。
恐らく誰でも見たことはあると思います。
小さいころ登ろうとしたことがある人もいたんじゃないですか?
このように支線はとっても重要な役割を持っているんです。
使いわけ
電柱によって支柱を使っていたり支線を使っていたりと様々だと思います。
この使い分けは基本的に道路の用地(使える範囲)やしっかりとバランスを取れるのか、予算等を考慮して設置されます。
これを怠ると税金の無駄使いになったり、災害が起きた時にぽっくり倒れたりしてしまい、停電に繋がってしまいます。
ですのでそうならないためにも、国や地方自治体の方たちはそれをしっかり考えて設計をしているのです。
最後に
ちなみに最近では道路に立っている電柱を地中にしまってしまおう!という無電柱化というものがトレンドで各地で広まってきています。
東京でいうと代表的なのは東京駅や皇居前はすでに電柱は地中の中にしまわれています。
無電柱化を進めると、道路がすっきりして見通しが良くなりますし、なんせ景観が素晴らしいくらい良くなります。
また、電柱が倒れるという心配もなくなるので安心でもあります。
皆さんも道路を歩いている時は電柱があるかどうか観察しながら歩いてみてはいかがでしょうか?
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